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Diary, May, 2008

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01日Thu.

五月。 起床・就寝時刻プロットがとんでもないことになってます。 今日は本当に早く寝ますよ。

今日から兄貴が仙台に遊びに来ています。 明日は山寺に行く予定。

とっとりあえずは息抜きということで。

02日Fri.

今日は観光に行ってきました。

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03日Sat.

午前中を使い、部屋を整理しました。 捨てるのはもったいない、 引越し先にもって行くには邪魔な荷物を、実家に持っていってもらいました。 押入れ、本棚がすっきりしてしまい、少しさびしいです。

この二日遊びほうけていたので、 仕事が溜まっています。 午後からさっさと大学に行って、 黙々と消化。

今日もいい時刻(23:50)で眠くなってきたので、 これで寝ます。

04日Sun.

研究のお話。

近年の観測的宇宙論研究により、 ビッグバン宇宙論は確かな地位を得たが、 宇宙の一様等方性、平坦性などの問題が残った。 これらの問題に対する解答の一つがインフレーション理論である。

インフレーション理論では、 宇宙のごく初期に、空間が指数関数的に膨張したと考えることで、 上記の問題を解決することが出来る。 ((この指数関数的膨張のおかげで、 インフレーション以前にあった量子論的揺らぎは、 この空間の膨張によって大半が地平線(因果律)の向こうに追いやられ、凍結した。 インフレーション期の後には、 初期宇宙の高温状態を生み出した再加熱が存在し、 量子揺らぎは密度揺らぎとなった。 この高温状態の名残を現在我々はCMBとして観測している。 インフレーションが終了し、 時間と共に地平線のサイズが大きくなっていくと、 地平線のサイズが揺らぎの波長よりも早く拡大し始める。 やがて地平線が波長と等しくなる時期が訪れる。 この時期が再結合の前か後かによって、その発展の仕方が異なる。 ・・・省略。 再結合時の物理、再電離、近代での物理を追うことによりCMBには空間的に特徴的なパターンが現れることが分かり、 これにより我々の宇宙の基本的性質を特徴付けるパラメータ(宇宙論パラメータ)を決定することが出来る。 ))

最新の観測的宇宙論研究の結果は、 インフレーション理論を支持しているが、 直接的な証拠、インフレーションの詳細についてはいまだに解明されていない。 インフレーション理論を検証する実験・観測が早急に望まれているのである。 そこで考えられたのが、CMB polarization観測によるインフレーションの検証である。

CMB polarization B-modeの観測することで、インフレーション理論を検証する可能である。 インフレーションは原始重力波を予言し、原始重力波の影響によりCMBは特徴的な偏光パターンを示す。 この特徴的な偏光パターンをB-modeという。 つまりB-mode検出が出来れば、インフレーションの証拠を得たことになり、 定量的に扱うことでインフレーションモデルの詳細を調べることも可能となる。 欧米を中心としてCMB polarization B-modeを目的とした観測計画が数多く提案され、 一部は既に実験・観測を開始している。

CMB polarization観測で最も困難なことは、 CMB polarizationの強度が極めて小さいことである。 CMBの一様等方成分が2.725K、 揺らぎがその十万分の一、 polarizationはさらに十分の一程度である。 又、我々が銀河系にいる限り避けることの出来ない銀河系からの放射成分(foreground)が存在する。

この様な状況の中で、微小なCMB polarizationを検出するには、 観測機器の高性能化、数を増やす、観測する周波数を増やす、 解析手法の最適化が必要不可欠である。

ハードウェアの面では観測する周波数が制約となる。 CMBは現在100GHz前後の周波数で観測されるため、 電波観測の技術や、mm,sub-mm波の技術が用いられる。 100GHz以下では主にHEMTアンプ、 100GHz以上ではボロメータが主に使われている。 HEMTアンプは電波業界で培われた技術をもとに、 モジュール化が進んでおり、これにより大量生産が可能となる。 ボロメータはCCDの様なmulti-pixel化が進んでいる。

ハードウェアの面ではさらに角度分解能(集光系の大きさ)も問題となる。 原始重力波の影響は主に大角度スケールと、数度スケールに現れる。 一方、E-mode(B-mode以外のモード)が重力レンズの影響を受けてB-modeになることが予想されており、 これは小角度スケールで現れる。 原始重力波起源とそれ以外のものを分離するためには、 これらのすべての角度スケールをカバーする必要がある。

ソフトウェアの面でも同様に観測する周波数が重要となる。 Foregroundは60-90GHzで最も小さく、 それ以下ではsynchrotron、それ以上ではdustの紛れ込みを考える必要がある。 その為CMBとforegroundの高精度な分離を行うには、 数十GHz、100GHz周辺、数百GHzで観測する必要がある。 しかし上述の様に、この周波数帯を一つの観測装置、観測技術でカバーすることは不可能であり、 潜在的なシステマティックエラーの可能性を免れ得ない。 そこでこのようなシステマティックエラーの影響を最小にし、 相互の観測・解析を比較検証できる解析手法の開発が望まれている。


06日Tue.

起床・就寝時刻グラフがとんでもないことになってます・・・。


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横軸:現在の宇宙を1とした相対的な宇宙のサイズ(scale factor)。 縦軸:宇宙の平均密度。 宇宙の平均密度(solid curve)は宇宙の膨張によって薄まる。 インフレーション期では密度はほぼ一定である。 インフレーション期のはじめと終わりとでは、 宇宙のサイズが>10^{26}倍程度になったと考えられる。 宇宙の密度は輻射優勢期にはscale factorの四乗に反比例、 物質優勢期には三乗に反比例、 重力波のエネルギー密度は二乗に反比例する。

インフレーション期に生成された重力波の振幅は、地平線内ではscale factorに反比例し減衰する。 一方、地平線の外では凍結される。

インフレーション期に生成され、 今日我々が観測する地平線サイズまで引き伸ばされた量子揺らぎはfilled triangleで示してある。 つまり今日CMB polarizationを通じて重力波を検出することは、 図の左上隅のエネルギースケールを見ることに等しい。


今年2008年(2009年頭になったとか・・・)に打ち上げられるESAのPLANCK衛星は、 数十GHzから数百GHzをカバーすることが出来るCMB温度揺らぎ、polarization観測衛星である。

100GHz以下はHEMTアンプ、 100GHz以上はボロメータが使われている。 100GHz周辺でこれらの装置の観測周波数は重なっていない(重ねる予定だったのが駄目になったらしい)。 周波数が重ならないことから、互いの装置を比較することが出来ないため、 潜在的なシステマティックエラーを免れ得ない。 それぞれの観測装置での精密なキャリブレーション、 システマティックエラーを考慮した解析が必要不可欠である。


最新の結果(WMAPの結果)では、B-modeの検出には至っていない。 そこで地上でのCMB polarizationに特化した観測実験が数多く計画されている。 大気は偏光していないため、地上での精密偏光観測が可能である(それでもやはり大気の影響が少ない高地が適している)。

B-mode検出で鍵となるのは、角度分解能、観測周波数(検出器の種類ともいえる。周波数が決まれば考えるべきforegroundの種類も決まる)である。

原始重力波の影響により特徴的な偏光パターンが現れるのは大角度スケール(l<10)と中(?)角度スケール(l〜100)である。 一方、重力レンズ効果によってE-modeがB-mode変換される効果も考えられる。 これは小角度スケール(l〜1000)で最大となる。 原始重力波を検出した、といためには分離が必要不可欠である。 分離を正確に行うには、大角度スケールから小角度スケールまでカバーする観測が結果が必要である。

原始重力波の大きさ、(重力レンズ効果の影響の大小によっては、) この二つの分離が困難になることも考えられる。

角度分解能を決めるのは集光系の口径であり、 l〜1000までカバーするには口径数メートルが必要である。

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観測周波数の選択は検出器の選択につながる(逆も然り。使う検出器を決めれば周波数も決まる)。 100GHz以下ではHEMTアンプであり、 100GHz以上ではボロメータである。

検出器出重要なのは、そのノイズレベルである。 単一検出器でのノイズレベルは限界までに達している場合、 決め手となるのはmulti-pixel化の技術である。 HEMTアンプは電波検出器の技術開発によりモジュール化が進んでいる。 ボロメータはフォトリソグラフィ (半導体素子、プリント基板、印刷版、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネルなどの製造に用いられる) の技術によりmulti-pixel化が進められている。


例えばHEMTアンプを使った地上観測計画QUIETは、 MMIC(monolithic microwave integrated circuit)と呼ばれるモジュールのアレイを使った観測計画である。 このMMICを用いることで

  • 同時にQ,Uを測定可能である。
  • 使用する検出器の数は、現在稼働中のものの50倍以上が実現可能である
    • 今後計画されている同様の計画の20倍以上でもある。

といったアドバンテージが得られる。


O倉さんに二千円借りた・・・。


07日Wed.

やばいですね。 学振の書類が終わりません。 夏の学校の仕事が増えました。 今日も22時ごろから今(28時)までずっと、 作業、メール書きしてます。

地震やばいですよね。 はじめて緊急地震速報聞きました。 揺れてる最中に・・・。 大学大丈夫かな・・・。

何時に起きようか? バイクとりに行かなければ。 明日も会議・・・。

というかこの二週間は最高に忙しそう。 学振の最終的な締め切りもこの辺だし。

やばいですね。 英語の会議がぼろぼろです(今に始まったことではないですが・・・)。

そろそろつくばに行く算段考えないと。 取り敢えず宿舎に止まって一週間ほど、 六月の頭に行きますか。


O倉さんに二千円返した。


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新エヴァをそのうち大学(プロジェクタ)で見よう・・・。



08日Thu.

まだ終わりません(28時過ぎ)。


09日Fri.

取り敢えずは出しました。 色々と仕事が重なり四苦八苦してます。

なんだ?



10日Sat.

iPod classicを買ってしばらくたつが、 この間までは音楽しか入れてなかった。

ListPodを知ってからは、 Podcast経由でyoutubeを見てます。 これは便利!


ここで何度か書いている、 ベイズとかlikelihoodを使ったClの推定だとかの話は、 最近流行っている。

世界中でいろんな方々が研究しているが、 自分はよくH. K. Eriksenというかたの論文をよんでいる。 その理由は自分の研究に近いことをやってるから。 (一度論文の内容を聞こうと思ったのだが、そういえば聞いてなかった。)

なんかの機会で議論できればいいなぁ、と思ってたのだが、その機会に恵まれた。 機会以上。

自分はこの春からQUIETというCMB偏光観測計画に参加するのだが、 そこに彼も参加している。 こんな偶然もあるのか。

QUIETはKEKを通じて参加することになるのだが、 KEKは主にデータ解析を他のグループと独立に(他のグループもそれぞれ独立に)行う。 自分はサイエンスよりの解析をメインにやろうかと思っているのだが、 多分彼もそんな感じ。 話す機会も、議論する機会もあるでしょう。

来週はミーティングがあるのだが、 自分がいけないのが残念です。

議論する前に、・・・・・英語をどうにかしないと。



11日Sun.

今更だが、何かのプロジェクトに参加する場合、 学振の研究計画にそのプロジェクトの特徴を書いてもいいのだろうか? 自分の場合、勿論独自の手法でデータ解析をするというのがメインの内容ではあるが、 例えば下のようなことも書いて問題ないのか。 下のような特徴があるから、独自の解析も上手く行くかもとか・・・。

B-mode検出に限れば、下の様な特徴があるから、他に先駆けて検出できるかも、 とはいえる。 しかし、 そもそも下のような特徴がなければ、独自の解析を行ったからといって、 B-mode検出できるとは限らないわけで(スペックが足りなければ)。


QUIET

QUIETの利点

QUIETはB-mode測定に必要なストークスパラメータQ/Uの同時測定が可能である。 QUIETの観測周波数は40GHz,90GHzで、 HEMTアンプを使っている。 波の干渉性を使うことで効率よく同時にQ/Uの測定が可能である。

干渉性、同時測定によりボロメータに比べシステマティックエラーが少ない。

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現在のボロメーター(PSB)ではこのようなことは出来ない。

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QUIETはlarge-scaleとsmall-scaleを同時に測定可能である。 原始重力波起源のB-modeはl<10,l〜100程度に現れる。 一方重力レンズ起源のB-modeはl>1000に現れる。 この二つを精度よく分離するためには、 数<l<数千の範囲でパワースペクトルを測定する必要がある。

l〜数は角度スケールが大きく、 またサンプルの数が稼げないため地上観測で測定することは、現実的ではない。 人工衛星計画が必要である。 地上ベースはl>数十程度からが限界である。 QUIETは二つの異なる望遠鏡を使うことで(1.4m,7m?)、 数十<l<数千をカバーする。


QUIETの検出器の数は現在稼働中のものの50倍程度、 将来計画されているものでも20倍程度である。(?)


QUIETの観測周波数は、他の計画の観測周波数を補完する。 特に周波数が高いところを観測するボロメータと合わせることで、 Foreground理解・分離に有効である(低周波:シンクロトロン、高周波:ダスト)。


QUIETはMMIC(monolithic microwave integrated circuit)と呼ばれる技術を使っている。 必要なアンプ、フェイズスイッチ、バンドパスフィルター、ディテクターをIC回路作成の技術を使うことど、 一つのモジュールとして低コストで作成可能である。 これによって低コストでのアレイ化が容易に可能である。

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オッドアイのねこは、青色の眼の側に聴覚障害である場合がある。


17日Sat.

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25日Sun.

久しぶりの更新です。 学振の書類作成で生活が乱れ、 結局今まで引きずってます。 昼夜が逆転していますが、 明日からは(26日)KEKに出張なので、今日はこのまま起き続けて、 リセットします。

学振ですが、どうなんでしょう。 内容自体が大幅に変わってしまったため単純に比較できませんが、 まともになった気はします。 内容も「実効性」のあるものですので、 feasibilityという面では十分だとは思っているのですが・・・。


KEKへの出張ですが、

  • RAの手続き
    • GCOEは当たるのか?どっちも面接まではいっているらしいが・・・。これで東北大学だけあたったらショックかも。 (GCOEのRAの給与って、どこも一緒だと思ってたんですが、実は違うらしいですね。何でも最低ランクが8万/月で最高は20万/月で学振と差が無いとか。)
  • 住むところ
    • RAに雇われると住めるところでいいような・・・。安いらしいし。自分の年と同じ築何年数ぐらいで、 風呂・トイレが最低限綺麗であればなんでもいいです。
  • 部屋@KEK
    • 何を東北から持っていくか?

でしょうか。

あと気になるところだが、 東北⇒KEKの場合の旅費申請は可なのだろうか? 「総研大(その他)」の区分でKEKには行っているので、 この場合、必ずしも住んでる所がKEK周辺とは限らないと思うのだが・・・。 教官の財源で支援してもらうのではなく、 「共同利用研究員」名義で旅費の援助してもらえないのか?

アマゾン・・・


26日Mon.

関東は暑いです。今日は夕立もありました。 残念ながら旅費はもらえないそうです。 つまりKEKに出張すると往復2万円+宿泊1500xdays円かかります。

さっさと住む所を決めてしまうのが吉。 早速資料も貰って手続きを始めます。 一万円以下で住めるそうなので、 自分より年食ってても、まぁ我慢です。


27日Tue.

RA、住居の手続きが終わりました。 部屋は・・・直ぐには難しいらしい。

IDカード、自転車、PHSも手に入れて取り敢えずの目標達成か。 明日、明後日は周囲の散策したり、ふつうに宿舎で研究する予定。


28日Wed.

28日27時現在でこの日記を書いていますが、実は起床したところです。 28日22時に寝て一時間程前に起きました。今日はこれから作業です。

30日に東北大学で雑誌会ですので、その資料を作ります。 話す内容は

論文名: Second and third season QUaD CMB temperature and polarization power spectra (arXiv:0805.1944)
QUaD(Q and U extra-galactic sub-mm telescope At DASI)観測実験による、 最新の宇宙マイクロ波背景放射(CMB)温度揺らぎ・偏光観測の結果を報告する。 QUaDは100GHzと150GHzの二つのバンドで温度揺らぎ・偏光の観測を行なっている。 CMB観測では、検出器起源・前景放射起源などによる様々なシステマティックエラーを、 如何に小さくするかが問題となる。 この論文では、jackknife testを有効に使い、 システマティックエラーの影響が極力最小になるような解析を行なっている。 この結果得られたpower spectraは、LCDM modeが予言するものと一致しており、 精度は今までの観測に比べ勝っている。 また、高精度で初めて、 偏光E-modeのmultiple acoustic peaksを検出した。

です。Planck前の地上観測ではもっとも感度がよい観測の一つでしょう。 B-mode検出を確実に狙っているわけではない観測でしょう。B-modeは次世代(QUIET,PolarBeaRとか)で狙います。


今日は解析環境を構築していたのだが、 makeについてはもっと熟知しておくべきだと悟った。


29日The.

今日はトラペを作る予定でしたが、不可でした。 なので今から作ります。


添付ファイル: filetora.jpg 657件 [詳細] fileseki.jpg 623件 [詳細] filepsb.PNG 634件 [詳細] filemmic.PNG 643件 [詳細] filehemt.PNG 643件 [詳細] fileshinji.jpg 634件 [詳細] fileb.PNG 671件 [詳細] filegw.PNG 633件 [詳細]