Diary July, 2010



 

31日Sat.

七月も今日で終わり。

研究関連、つづき

定量的な評価とは何であろうか。ここではnull testについて考える。

CMBデータ解析に限ったことではないが、あるデータを使ってある値を評価するとき、 データを何らかの基準で二つに分割しその差を取った後で値を評価することで、 その値を直接見ることなくデータを定量的に評価することが出来る。 今の場合、Clを見ることなくそのデータが理想的(ガウシアンノイズ+1/f noise)であるかを評価することが出来る。 これが確認できれば、我々がデータをよく理解していることになり、解析の正当性が保障できる。

データのカットを替えるたびにClそのものを評価し、 「first peakあたりが少し大きく出すぎる」「よし、○○のデータカットを強くしよう!」 といった解析の方法は絶対行ってはいけない。絶対にだ。

分割したデータから評価された値の差がnull=zeroであれば、分割したデータの統計的性質が等しいと考えられる。 これがnull testである。Jackknifeと呼ぶ場合もある。 この差がnull出ない場合、一方のデータセットがbiasしていることが疑われることになる。 その場合、一方のデータを使用しないか、その差を系統誤差として計上しなければ、正しい解析とはいえない。

QUIETでは多くの条件を元にこのnull testを行っている。例えば、

  • 検出器の電気系統による分割
  • 検出器の繋がれているケーブルによる分割
  • 空の高いところを観測している場合と低いところを観測している場合
  • 観測天域がrisingしている場合とsettingしている場合
  • 視線方向に対して太陽(月)が近い場合と遠い場合
  • 天気が良い場合と悪い場合
  • 検出器のゲインが高い場合と低い場合
  • 発電機の交換の前後
  • 観測機器のコンフィグレーションを変えた前後
  • and so on.

ではこれらのnull testを行ったとして、何を持て定量的にnullである=データはよく理解された理想的な振る舞いを示している、 といえるのであるあろうか?(つづく)

  • cosmic shearの場合も「良い銀河」を選択して解析を行うんですが、この選択基準が人や状況によって変わるんですけど、Bmodeを消すために選択しているって感じで、良くないと思うんですよね。cosmic shearの方にも適用できませんかね? -- おかむら 2010-08-03 (火) 17:05:12
  • きっと応用できるはずだよね。高レベルでの解析は似たようなものだし、低レベルの解析でも応用できるものはどんどんするべきだと思う。CMB解析(少なくともQUIETに於いては)於いては、この辺の取り扱いはかなりしっかりしていて、data cutやsystematic studyが十分な質になるまでは、絶対dataそのもののpower spectrumは見ないです。それと比較すると、いろいろ状況は違うと思うけど、cosmic shareの方は取り扱いが緩いと感じますね。 -- チノネ 2010-08-04 (水) 02:13:10

COSMO/CosPA 2010

http://www.resceu.s.u-tokyo.ac.jp/symposium/cosmocospa2010/index.php

September 27 - October 1 2010 
Ichijo Hall and Koshiba Hall, 
The University of Tokyo, Hongo, Tokyo, Japan

口頭発表は何分?

life game

http://www.math.com/students/wonders/life/life.html


30日Fri.

きょうもねこがだれている

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  • この猫KEKの食堂のとこにいるやつですよね?この前はトカゲと仲良く寝てましたよ。 -- こが 2010-08-04 (水) 17:39:34
  • そう。でも実はもう一匹いるんだよ、同じ柄のネコ。こがくん来てたんだって、KEKに。会えなくて残念だ・・・。 -- チノネ 2010-08-09 (月) 14:45:52

29日Thu.

最近研究のことを書いていないので、

書こうと思う。

重力波起源B-modeのシグナルはとても小さい。 その為、QUIET実験を始め全てのCMB偏光観測実験では、長時間のデータの積算が必要である。 具体的には、1,000時間、2,000時間、、、一年、二年、、と言ったスケールでの積分が必須である。

では三年、五年、、、十年といった具合に更に観測時間を延ばすかというと、必ずしもそうではない。 観測装置の性能がどんどん良くなっている現状では、一年、二年前の装置を使い観測を続けるよりも、 その装置での観測をやめて準備に時間を掛けようとも、 そのときそのときの最新の検出器に置き換えて観測を行う方が、圧倒的に効率が良い場合がほとんどである。 現在このタイムスケールは数年程度である。 WMAPの様な人工衛星では、状況が違う。 人工衛星は一度宇宙に上げてしまった後は手出しを出来ない。 WMAPの場合、7年以上が経過した今でも装置が正常に機能しており、 例え最新の観測装置を使っていなくとも、確かな成果を出すと考えられるため(その為に、多くの人が努力している)、 観測を続けていると思われる。 WMAPの性能を凌ぐPlanckが順調に観測を続けている現在、 今後WMAPがどうなるのかは注目である。 Planckは2012年にCMBの最初の結果を出す予定だが(絶対遅れる、、、?)、 WMAPはこの時どうなっているのだろうか?

話を戻す。B-modeの検出には長時間の積算が必要であるが、 当然観測したデータ全てが「好ましい」データとは限らない。 天気が悪ければノイズがレベルが上がり、ホワイトでもなくなる。 宇宙線が検出器に当たれば、ある時間スケールで元に戻るまで、おかしな挙動を示す。 検出器の安定性が悪ければ、ゲインが揺らぎデータが不安定になる、etc,...

観測者が観測装置を全て理解し、その全ての知識をもとに「完璧な」解析を行えるとすれば、 全てのデータを使うことが出来るかもしれない。 しかしながら、観測者が理解し、使うことが出来るデータは限られている。 多くの実験同様に、CMB観測でも解析に使うことが出来るデータは、ガウスノイズに従うデータだけである。 データの解析では、ガウスノイズに従わないデータをカットする必要がある。 良いデータとは、ガウシアンでノイズレベルの低いデータのことを指す。 この「良い」データだけを残す為のデータカットは、実験の正否・信頼性を左右する重要な作業である。 特に周囲の環境が(通常の環境よりは変化しないと考えられるチリなどに於いても)、 変化しやすい地上観測に於いては、より重要である。

QUIETが観測を行っているチリでは、当然

  • 日の出、南中、日の入り、夜間
  • 天気の善し悪し、風向き
  • 観測する方向そのもの
  • 観測する方向にある地形
  • 望遠鏡の向きと太陽の位置関係

等様々な要因によって、データの質が悪くなり得る。 データカットでは、この様な考えられるパラメータを虱潰しに当たり、それを元にカットを作成し、 そのインパクトをチェックすることである。 また、そのカットが正当なものなのか、理にかなっているかを定量的に評価する必要がある。(つづく)

  • WMAPは10日後(8月10日)に観測・運用終了ですよ〜。で、9年目のデータリリースをして、本当におしまい。 -- コマツ 2010-07-31 (土) 21:44:27
  • そうなんですか!?数々の成果を挙げてきたWMAPもいよいよ運用停止なんですね・・・(それも10日後だなんて)。感慨深いです。 -- チノネ 2010-07-31 (土) 22:14:44

これからは一年中ロケットが打ち上げられるらしい

これで通年ロケットの打ち上げが可能となる(打上げ機数は、現行と同様の年間17機以内とする)。 逆を言えば、年間数億円程度の保証の為に、打ち上げ可能期間を一年のうちの半分に制限していたのは、 金以上に政治的な配慮、地域への配慮があったのだろう。 国全体の為にその地域の人間に不便を強いるということは、 その地域に住む人間にとっては認められないかもしれないが(この様な案件で日本全体が混乱したのは、記憶に新しい)、 仕方が無いことだと私は考える。よく、基地・原発・空港なんかが話題にあがるが、 東海村原発を見て育った私にとっては、原発問題に過剰に反応する方々のことは理解できない。


ねこがだれている

けしからん!

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Importance Sampling vs Markov chain Monte Carlo

28日Wed.

10/29~11/26にチリ行き決定です。 え?D論はどうするのかって?勿論書きますよ。


27日Tue.

D論書き上げるまで、
今日から毎日更新するぞ!、、、多分。

科研費

D論用にいいディスプレイでも買おうかしら: 高解像度ワイド液晶ディスプレイ選び


SPHすごい

銀河のシミュレーションではないです:

SPH法がゲームの物理シミュレーションに使われる時代が来るのか(なんでウサギなんだ?)。


落雷でRAID飛ぶ!?

Blind analysis for sun side-lobe cutsがお亡くなりになった?いえいえ結果は残ってます。 それにしてもつくばの夏の雷率は高い!


22日Thu.

梅雨

が明けた

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(先週の連休の)思い出

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(一ノ矢八坂神社)にんにくさい:

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ぬこ

近所に住み着いたぬこ。この人馴れしている感じは、元飼い猫の可能性大:

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18日Sun.

明日は世間は休みだそうです・・・。


11日Sun.

選挙に行ってきた。皆様はどうでしたでしょうか?


08日Thu.

近頃玄関の前に巣を作っている蜘蛛:

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一週間前に比べて、大きくなっている・・・。

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退治すべきか?


近頃アパート周辺に住み着いたねこ:

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きらーん!?

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近づいても逃げない。元飼いねこ?(かわいらしいが、ごみ集積所を荒らすのはかんべん・・・)


05日Mon.

YKIS2010でGeorge EfstahiouのPLANCK関連トーク情報(from ぼす):

  • 100+143+353GHz full skyの結果(first survey?)
  • "Komatsu plot"(実空間でhot/cold spotをスタックしたもの)のPLANCK版を見せた。
  • extended proposalが承認された。2 full sky survey -> 4 full sky surveyへ
    • Heは余分に持っていっていたのか・・・。
    • B-mode Detection with an Extended Planck Mission
      • これが現実に!?
      • 多分規定路線?最初は何を書いているのか分からなかったが、そういう意味だったのか。
      • r=0.05か、、、、うかうかしていられないな・・・。
    • 2012年までこれで観測。CMBの結果は2013年以降?その前に前半分の結果を出すのか?

Press Release:

Planck continues to map the Universe. By the end of its mission in 2012, it will have completed four all-sky scans. The first full data release of the CMBR is planned for 2012. Before then, the catalogue containing individual objects in our Galaxy and whole distant galaxies will be released in January 2011.

  • 2011年point sourceカタログ。
  • four full sky surveyは2012年終了だが、その前にfirst full data release2012年に行う。


01日Thu.

PASJのIFは5.022:

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*本文とは関係ありません。
  • A&A(4.179)
  • AJ(4.481)
  • ApJ(7.364)
  • MNRAS(5.103)

  • これってどこで見れるんですかね -- GOTO 2010-07-03 (土) 15:13:42
  • トムソンの有償契約していないと駄目だと思う。自分はISI web of Knowledgeってやつを、東北大のアカウントで使ってるよ。 -- チノネ 2010-07-03 (土) 18:20:26